開業直後から公私お金はかかります…
言わずもがなですが、歯科は開業時にお金がかかります。最初はお金を借りて開業するケースがほとんどなので、いわばマイナスからのスタートです。経営が軌道に乗ったとしても、開業10年もすると、開業時に導入した器械類の交換時期がやってきます。その他「ユニットを増設」したり「新たな器械を購入」したりするタイミングも順次巡ってきます。
さて、今回のコラムテーマは「お金を貯める時期」ですが、子供がいる方であれば、当然子供の成長に合わせてお金がかかります。小学校の高学年からは、受験対策のための塾通いを考える方も多いでしょう。学費が大幅に増えることが想定されますが、私学であればさらに学費がかかり、それが大学まで続きます。子供が歯学部に入れば、事実さらにお金がかかります。
ズバリ!お金を貯める時期はいつ?
一方、医院経営面でもしかり。開業した歯科医院を軌道に乗せたとしても、従業員に給料を支払い、冒頭で触れたように医院を維持するための設備投資は不可避です。もちろん、プライベートでも引き続き家庭のためにお金はかかります。
もうこうなると、生活を維持していくために精一杯やっているのが本音!お金を貯めようにも貯めるヒマがありません…でも、安心してください!そうした生活を過ごし、ようやく子供が大学を卒業すると生活が急に楽になることがほとんどです。学費がなくなり、自分と(子供以外の)家族の生活費になります。子供が巣立って寂しい中にも、ホッとする気持ちになる方が多いと思います。
子供が社会人になりお金がかからなくなる、そこからがいよいよ「ゴールデンタイム」の到来です。ここまで延々と「お金がかかる、お金がかかる」と言い続けてしまいましたが、結論として子育てが終わりリタイアするまでの期間が、一番お金を貯めるのに適した時期です。それまで子供の学費にかけていたお金はそのまま預金しましょう!学費分のお金は引き続き使わないようにすると、それまでと同じ生活で預金が増えることに。
「目標額達成」でリタイアが理想
先生が55歳の時、子供が巣立ったとすると65歳までの10年がお金を貯められるベストな時期です。ぜひこの期間に堅実にお金を貯めて老後に備えてください。例えば、頑張って毎年500万円貯蓄に回すことができたとすれば、10年間で5000万円になる計算に。リタイア年齢に近づけば、歯科医院への設備投資も必要ありません。
子供が生まれたのが遅い方は、子供が巣立つのも遅くなります。そんな場合、65歳で目標のお金が貯まらないと見込んだ方は「目標資金が貯まるまで現役続行」も視野に入れてみてください。
平均寿命が長くなり、子育て期間は遅くなる傾向が顕著な昨今。子供が巣立つタイミングで、ぜひご自身に必要な老後資金を考え、貯めていく計画を立てていきましょう。
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