支払関連業務の段取り
前回は勤務医採用についてのお話でしたが、今回は関連して従業員を雇った場合に必要な給与や、支払い関係について見ていきます。特にあらかじめ段取りしておきたい事項や注意点をまとめてみました。
① 15日締めの25日払いを基本に
給与の支払い方法は15日を締め日に25日の支払いを基本にします。
ここで大事なのは「締め日と支払い日を10日以上空ける」こと!支払日である25日が日曜日になる時もあります。何らかの事情で給与の計算が遅れることもあるので、締め日から10日は空けておきましょう。仮に、20日締め25日払いの医院だと、締め日から支払いの期間が短く、ギリギリになって慌てて振込みに行くようなことが出てきて大変です。
10日空けるパターンだと、締め日が20日なら月末払い、月末締めなら翌月10日払いで給与を計算すればOKです。
② ネット銀行なら振込み予約も可能
給与計算ができればあとは振込みですが、近年、私はネット銀行をおすすめしています。事前に振込み予約ができるうえ手数料も安くつきます。給与支払いのため、医院の取引銀行の口座をスタッフに作ってもらう医院もありますが、この場合、口座開設にも多少手間もかかります。特に若年のスタッフさんたちにとっては、ネット振込みが便利なのではないでしょうか。
詳しくはコラム「ネット銀行のすすめ」にも書いていますので、参考になさってください。
③ 外注費・歯科材料や技工料も同じタイミングで
歯科材料や外注技工料、家賃も給与と同じタイミングで振込みましょう。振込みは月に1度にまとめる方が手間も省け、うっかり未処理のミスも防止にも。
締め日=15日までに請求書が届いた取引先には25日に支払いを。15日以降に届いた場合、支払いは翌月25日ということになります。ただ 請求書遅延の場合は支払いが翌月になる旨、必ず事前に伝えることを忘れないでください。
あと、矯正医を外注にしている医院などは外注費用も同様です。給与の締め日と別の基準にすると計算や確認が煩雑になりますので、スタッフと同じ締め日・支払日に決めておきましょう。
後の変更は難しい!締め日・支払日
このように、科目(項目)にかかわらず、漏れやミスを防ぐためにも締め日と振込み(支払い)日は統一するのがベストです。
あと、給与の締め日と支払日は、一度決めると後の変更は難しいと認識しておいてください。途中で変更すると給与を余分に支払うこともあり得ますので、よく考えてから決めましょう。
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