労働条件を文書化することが重要
スタッフ採用が決まったら、次は『労働契約書』の作成にとりかかりましょう。
医院によっては口頭説明だけで契約書を作らないところもあるようですが、これは要注意!どういった条件で働くのかを明らかにしておかないと、後々トラブルになることもあるため、しっかり書面にして取り交わします。入社初日、この労働契約書を用いて採用スタッフに説明を行います。最初に説明することで、新しい職場で働くさまざまな不安が解消されます。
では、この労働契約書にどんな内容を明記すべきかを確認していきましょう。
雇用主と従業員、双方が明確にしたい内容を具体的に
● 基本の労働条件
就業時間は何時から何時までか。休み時間はいつか。給料はいくらか。といった、基本的な労働条件を明確に記載し説明します。
● 休日・休暇
休日の扱いも具体的に説明します。例えば「週休2日プラス祝日も休みになるのか」や「完全週休2日制の場合、その週に祝日がある場合は他の日が出勤日になるのか」など、なるべく詳細に記しておいたほうが良いでしょう。
医院により違いがありそうな夏期休暇や冬期休暇など、長期休暇の設定も記載します。あと、有給休暇が発生する場合は有給消化についての説明も忘れずに。
● 給与関係
契約書の中で特に重要な項目です。給与の締め日と支払日を記載します。賞与は入社日から6ヶ月経過で支給することが多いですが、賞与の算定期間も記載します。
「該当なし」「規定なし」の項目もはっきりその旨記載!
● 定年と退職金
定年と退職金の有無も大事な項目です。一般的には退職年齢を60歳と定めています。
現状、退職給与規定がない医院も多いのですが「定年は満60歳の誕生日とする」「退職金及び退職給与規定はないものとする」といった文言を書いておきます。
正しい住所確認は履歴書ではなく住民票で!
● 住民票の提出依頼
一通り労働契約書の説明が終わったら本人の確認サインをもらいます。この時、住民票の提出もお願いしましょう。
覚えておきたいのが「履歴書に記載されている住所が必ずしも正しい訳ではない」ということ。住民票を変更せずに引っ越す人もいます。源泉徴収票は住民票の住所が原則です。万が一のトラブル回避のためにも、住民票と、一人暮らしのスタッフの場合はご実家などの連絡先も提出してもらった方が安心です。
今回は労働契約書で必須となる項目をおさらいしましたが、その他、初めに認識しておいて欲しい条件・ルールがないかチェックして併せて記載しておくと、より安心です。