非常事態宣言の発出で医院経営にも変化が

まだまだ新型コロナウィルスは収まりそうにありません。
開業する予定だった人の中にも、いったん開業を見送り、コロナが収束するのを待っている方が多くおられることでしょう。
この1年のコロナ禍における患者さんへの影響を振り返ってみましょう。

非常事態宣言が出た令和2年4月頃は、患者さんの数がガクンと落ちました。中でも年配の方が歯科医院での受診を控えられていたようです。
一方、感染を恐れ、出勤に不安を覚えるスタッフさんもいました。

コロナで大幅減収も徐々に回復の兆し

診療収入では、非常事態宣言が発出された4月16日から5月25日までは大幅な減収に。通常比20%～30%減少したケースが多く見られました。
6月に入るとようやく患者さんが戻りはじめ、7月には前年の診療収入近くまで回復する医院が増えました。
都市部のオフィス街にある医院などはテレワークの影響もあり、数か月苦戦したところも多かったようですが、それでも9月あたりから前年の診療収入近くまで持ち直したようです。

この回復の速度ですが、都市部より郊外の医院の方が戻りが早く、地方の生活道路沿いにおいてはコロナの影響は限定的だったという印象です。
そして令和2年12月時点の診療収入を検証すると、ほぼ前年と同じ水準にまで戻ってきています。

いずれの歯科医院も感染対策は優秀！

当初、大変人気のあるニュースバラエティ番組で歯科はクラスターの危険があるといった趣旨の放送がなされたこともあったのですが、実際、私の顧問先の医院（約150件）では、医院内のコロナ感染やクラスターに見舞われることは1度もありませんでした。
私はむしろ歯科医院は安全な空間なのかなとの印象を受けました。

先手必勝！患者さんは確実に戻っている

簡単にコロナ禍におけるこれまでの経緯を振り返りましたが、そろそろまとめましょう。

患者さんは確実に戻ってきています！
開業をお考えの先生は、今、物件をお探しになることを薦めます。今ならまだいい物件が残っているはずです。
コロナが完全に収束し、もう安全だと実感してから探し始めたのでは遅きに失し、軒並み魅力のある物件は借りられてしまった後…ということも。
成功するためにはある程度の時期に“見切り発車”することも大切です。
そろそろ開業を目指す方は、早めに物件探しをしてみてはいかがでしょうか。