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我が子の選択肢を広げる「地方の歯科大学への進学」のススメ

我が子の選択肢を広げる「地方の歯科大学への進学」のススメNEW

2026/07経営安定化の秘訣
ポイント
  • ・歯科医師のお子様は、地方の歯科大学への進学がおすすめ
  • ・東京近郊の過密エリアと地方では、患者数や経営コストに大きな差がある
  • ・若いうちに「地方の土地勘」を養うことが、将来開業する際の選択肢を広げる

あえて「地方の歯科大学」へ送り出すという逆転の発想

7月になると大学の入学シーズンもひと段落し、新生活も落ち着く頃ですね。 私の周りでも、先生方から「お子様が大学生になった」というお話を伺う機会が増えてきました。 やはり歯科医師のご家庭では、お子様が歯科大学を受験される割合が非常に高いと感じます。

東京には、多くの歯科大学が集まっています。 都内だけでなく千葉、埼玉、神奈川まで含めるとかなりの数に上り、どこも素晴らしい大学ばかりです。お子様の実力や個性に合わせた歯学部を選べるのは、首都圏ならではの恵まれた環境と言えます。

そのため、関東圏で暮らす親御さんやお子様は、ごく自然に東京近郊の歯科大学を目指し、自宅から通学するルートを選びがちです。

しかし、私はあえて個人的な意見として、「お子様には、思い切って地方の歯科大学に行くことをお勧めしたい」と考えています。

もちろん、国公立であれば偏差値も高く学費も抑えられるので魅力的ですが、たとえ私立の歯科大学であったとしても、あえて「自宅から離れて地方で暮らす意義」は、将来の経営という観点から見て極めて大きいのです。

市場環境から見る「東京近郊」と「地方」の経営リアル

実際の開業市場を見渡すと、東京近郊の過密ぶりはやはり突出しています。

こうした飽和エリアでは、限られた数の患者様を多くの医院で分け合う形になりがちです。 都心の高いテナント家賃や人件費などの固定費を支払いながら利益を残すためには、保険診療だけでなく、自費診療の比率をかなり高い水準で維持しなければ経営が成り立たないという、シビアな構造的課題があります。

一方で、地方の医院に目を向けてみると、市場のゆとりは全く異なります。 地方では、過度な広告戦略に頼らなくても、地域密着の口コミだけで多くの患者様が来院し、チェアが常に予約で埋まっている光景も珍しくありません。

また、固定費に対するコストパフォーマンスの差も歴然です。

「歯科は、地方開業の方が成功しやすい」

これは紛れもない事実で、大抵の方は納得します。

それにもかかわらず、なぜ多くの若手歯科医師は、あえて競争の激しい東京近郊での開業にこだわってしまうのでしょうか。

進路選びが「未来の土地勘」を決める

その最大の理由は、シンプルに「土地勘がないから」です。

人間にとって、訪れたことも、住んだこともない見知らぬ街で暮らすのは心理的なハードルが非常に高いものです。

ましてや、縁もゆかりもない土地で、何千万円もの投資をして医院を開業するなど、恐ろしくて決断できるはずがありません。

「住み慣れた居心地の良い場所から離れたくない」という心理は、ある種の人間の本能なのかもしれません。

だからこそ、その心理的ブロックを若いうちに外してあげるために、「学生時代という貴重な時期に、地方の歯科大学に入学し、その土地で暮らす経験」をさせてあげるのです。

出身地を離れて暮らすことで、地方ならではの人の温かさや、車社会の利便性など、新たな発見がたくさん生まれます。それと同時に、東京の良い面も客観的に見えてきます。何より、「知らない地域に住むことへの心理的抵抗」が綺麗に消えてなくなります。

地方の大学へ行ったからといって、必ずしもそこで開業しなければならないわけではありません。卒業後に東京へ戻ってくる先生も当然たくさんいます。

しかし、東京で生まれ育ち、都内の大学に通ってしまったら、もう東京の生活圏から離れるのは至難の業です。結果として、選択肢が「東京近郊での過酷な開業」の一択に絞られてしまいかねません。

お子様に「地方の大学に通い、東京以外で暮らすアウェイの経験」をプレゼントすることは、 将来、彼らが歯科医師として自分の城を構えるときの選択肢を 2倍、3倍へと広げることにつながります。それこそが、親から子へ贈ることができる、後々の人生における最高の投資になるのではないかと、私は考えています。

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