事業計画書の必要性

事業計画書は金融機関から融資を受けるときに必要な書類です。
日本政策金融公庫では「創業計画書」という名称で呼ばれています。
ここにあなたの経歴や、事業の内容、セールスポイントなどを記入します。設備投資の内訳や必要な資金、調達方法を記載します。実際に軌道に乗れば、いくらの売上や利益が出るのかも書きます。金融機関はその事業計画書を見て、融資に対する判断をします。

事業計画書にはもうひとつ大切な役割があります。医院開業は、自分の理想の医院をイメージする。理想を持つことはとても大切で、これがあるから目標に向かって走り続けられる。ただ最初から100%理想の医院をつくるのは、とても大変でお金がかかります。広い土地に建物も豪華につくり、欲しい器材を全部そろえると、とんでもない金額になりがち。

それだけの融資に対する売上が見込まれるか、十分に考える必要があります。今の自分が毎月あげている売上を基準に、果たして返済できるのか、客観的な視点で考えます。

たとえ自信があっても、金融機関が融資してくれるかは別の話。新規開業は実績がないので、融資金額は限りがあります。開業地域によっても融資額は違いますし、実家が取引している金融機関でも変わってきます。みんなが満足いく金額で融資してもらっている訳ではありません。

そのときは現実に融資してもらえる金額で、できる医院を考えます。理想は大切ですが、開業することが先決。成功すれば、金融機関は追加の融資に応じてくれます。まずは開業して医院を成功させる。そこから理想に医院に近づけきましょう。

医 院 名	○○歯科医院
所 在 地	東京都台東区上野○丁目○番○号
診療内容	一般歯科、小児歯科、矯正歯科、口腔外科
代 表 者	森田 ○○（○年○月○日生）
代表者住所	東京都渋谷区桜丘町○丁目○番○号
家族構成	妻　森田○子（○年○月○日）　長男　森田○○（○年○月○日）

代表者学歴

○年○月～○年○月	都立○○高校
○年○月～○年○月	○○大学歯学部
○年○月～○年○月	第○回歯科医師国家試験に合格

代表者職歴

○年○月～○年○月	東京都千代田区　○○歯科医院
○年○月～	神奈川県川崎市　○○歯科医院

会計期間	毎年1月1日～12月31日

診療方針

地域の患者様に、安心して診療を受けられる歯科医院。 予防歯科を浸透させて、地域医療に貢献する。

立地選定をした条件

患者様の集客力を強化したかったので、1階のテナントを条件にしました。 若いファミリー層を主力に診療を行うので、新興住宅街で開業致します。 （ 立地形態　商業地・住宅街・オフィス街・工場地・農漁村）

事業資金計画単位：千円

事業計画明細

①医業収入

	平均単価	患者数	自由診療	収入合計
1ヶ月目	5.5	132		726
2ヶ月目	5.5	220	121	1,331
3ヶ月目	5.5	286	157	1,730
4ヶ月目	5.5	330	272	2,087
5ヶ月目	5.5	396	327	2,505
6ヶ月目	5.5	462	508	3,049
7ヶ月目	5.5	528	581	3,485
8ヶ月目	5.5	550	605	3,630

②材料費関係

科　目	対売上比率
歯科材料費	8%
外注技工料	10%
合　計	18%

③給与

内　容	人員	月額給与	賞与（年２回）	年間金額
歯科衛生士	1名	250	500	3,500
歯科助手	2名	400	800	5,600
アルバイト
合　計		650	1,300	9,100

⑤返済金額（月額）単位：千円

金融機関	○○銀行△△支店	合　計
利率	2.1%	250
返済額		64

⑥減価償却費（1ヶ月分）単位：千円

内　容	取得価額	耐用年数	償却額
内装工事	15,000	15	83
診療器械	24,000	7	285
合　計			368

償却額＝取得価額÷耐用年数÷12ヶ月

5ヶ年　事業資金計画単位：千円