
歯科医院 内装・設計デザイン集

経済学部卒業後に歯学部で学び、30歳で歯科医師となった團院長。スタートが遅かった分、倍の速度で勉強し、必ず5年で開業すると決め、その計画通り、2024年4月、団おとなこども歯科開業を実現された。
開業地探しは比較的早い時期から始めていたが、開業したい場所と暮らしたい場所が一致せず、時間だけが過ぎていたあるとき、不動産情報サイトでこの物件を見つけたという。「もともと着付け教室だった京町屋の1階で、目の前には京都市子育て支援総合センター。妻の祖父母の家がこの近くにあり、子どもを連れて遊びに来たこともあったので、“ここだ”と直感、すぐに見学して即決しました」と團院長。子育て支援総合センターは地域のイベント会場になることも多く、常に子どもたちで賑わう。團院長自身も小さな子を持つ親ということもあり、主な来院者は小児とその保護者を想定した。「保護者は自分の口腔内にまでなかなか意識が向かないもの。だからこそ、自身の口腔ケアがいかに大切かということを伝え、忙しい同世代の人たちの手助けとなるような歯科医院を目指していきたいと思っています」。
最もこだわったのは、格子や扉、ふすまなど、もともとこの建物にあったものを最大限に生かした内装デザインとインテリア。地域に溶け込むように、かといって埋もれてしまわないように、良いバランスで存在感を示せるよう意識したという。
「同じ歯科医師であり、同僚として共に働く妻とは、他のクリニックや旅館を検索し、気に入った写真を見せ合ってイメージを共有しました。受付の天井に板を入れて間接照明で照らすのは妻のアイデアなんです」と團祐介院長。フロア最奥に位置する特別診療室からは、四季折々の草木が茂る美しい中庭を望むことができる。
院長:團 祐介
また、乳幼児の子どもを持つ親として、住環境にも気を遣いました。私は徳島県、妻は滋賀県の出身ですが、お互いの両親は歯科とは無関係で、Uターン承継という選択肢もなく、二人が「ここ」と決めたところで腰を据えてやっていこうと決めていました。探し始めた当初は、学生時代から土地勘があった大阪市内や北摂エリア、東大阪などを中心に探していました。ちょうどコロナ禍で、普段なら空きが出ないような物件が突然出てくることもあり、「ここで開業したら流行りそう」と思える商業施設のテナントもありましたが、その近隣で子育てができるかとなると、二人とも地方の出身ですし、都会でやっていけるかという不安も正直ありました。
そこで、エリアを兵庫県や奈良県、京都府や滋賀県まで広げて考えてみました。それからは週末ごとに物件探しに出かける日々です。ネットで気になる物件を見つけると、自家用車でその土地に出向き、実際に歩いてみて「小学校が近いね」「ここは地域の方の動線になりそう」など夫婦で話し合っていました。物件付近のパーキングに止めてカフェに入って、どんな方が住んでおられるのか、日中だけでなく夜にも行って昼間人口と夜間人口の差を実際に目で見て確認して、ということをなかば趣味のようにやっていました。ただ、それを繰り返しても「ここだ」と思う場所にはなかなか辿り着きませんでした。
坪数や賃料を絞って10近くの物件サイトを毎日チェックするなかで、開業予定の1年前になって、ようやく妻の両親の実家がある京都に現在の物件を見つけることができました。ネットに掲載された当日に見つけ、すぐにオーナーさんに連絡し、中を見せていただきました。京都らしい建物の感じや外観、中庭の雰囲気に感動し夫婦で即決。その後は開業に向け、一歩一歩着実に歩みを進めることができました。
これから開業を目指す皆さんも、決してあきらめることなく理想的な物件を見つけていただきたいと思います。
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