歯科衛生士の平均年収「10年で年収30万円上昇」
事業所規模5~9名の歯科医院での歯科衛生士の平均給与は、平成20年頃より10年をかけて年収ベースで30万円程度上昇しています。
但し、回答した歯科医院に勤務する歯科衛生士の平均年齢・勤続年数とも関連があります。(下図参照)
歯科衛生士の年収と年齢「平均年齢が5才上昇&年収も上昇」
平均年収とあわせて、約10年で平均年齢が5才程度上昇しています。
歯科衛生士の年収と勤続年数「勤続年数が1年上昇&年収も上昇」
平均年収とあわせて、約10年で勤続年数が1年程度上昇しています。
数値情報
事業所の規模が大きいほど年収は上昇
事業所の規模別に平均年収・平均年齢の関係をグラフ化しました。
事業所の規模別に平均年収・平均勤続年数の関係をグラフ化しました。
令和元年のデータのみの比較になりますが、事業所規模が大きくなると、歯科衛生士の平均給与も上昇しています。特に、10~99人規模では、平均年齢・勤続年数ともに5~9人規模の数値を下回っているにも関わらず、平均年収は、上回る結果となりました。
中途採用での人材獲得を検討する場合は、前職場の規模にも留意する必要があるでしょう。
森川先生から一言!!『歯科衛生士の採用戦略』
今回の統計データについて税理士の森川先生からコメントをいただきました。
歯科衛生士を採用するときは支給金額、就業時間や休日、賞与の基準や退職金の有無など労働条件を説明することが大切です。口頭でなく書面で交わします。そうでないと後でトラブルになりがち。勤務初日に労働契約書を作成してスタッフに説明し、不明点があれば確認して、最後に署名をもらいます。
ベテランの衛生士を採用すると、経験者なので仕事を教える手間が省けます。ただし従来の方法で仕事を進めがちで、新しい医院のやり方に抵抗がある人も。
一方、未経験者を採用すると一から仕事を教える必要がある。最初の手間はかかりますが、初めて勤務した医院で仕事を覚えるので、あとが楽になりやすい。
どちらも一長一短ありますが、それぞれの傾向を理解して採用します。
用語・単位について
この調査を基にしたコンテンツ(外部サイト)
参照データ
賃金構造基本統計調査とは:
主要産業に雇用される労働者について、その賃金の実態を労働者の雇用形態、就業形態、職種、性、年齢、学歴、勤続年数及び経験年数別に明らかにすることを目的として、毎年6月(一部は前年1年間)の状況を調査している調査です。
統計上は、従業員数数百人規模の事業所のデータが含まれますが、ここでは、開業直後の先生方と同じ事業規模と思われる5~9人の規模のデータのみ集計しました。