このコーナーは歯科開業に強い税理士の森川敏行 先生にご協力いただき、歯科開業に関してのコラムを連載しております。
前回は、「高齢者が多いエリア」をお届けしました。
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では、今月のお話「診療時間をどうするか」をお楽しみください。
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これから開業する方にとって、診療時間をいつに決めるかはとても大切です。
本来は医院を長く開けておく方が、患者さんを集めやすい。年中無休で遅くまで開ける方が早く軌道に乗ります。
以前は日曜診療の医院もちょくちょくありました。
夜も21時まで診療する医院もあり、私も開業セミナーでは遅くまで診療した方がいいと話していました。
ただし、現在は診療時間を1日8時間。木・日を休みにして週5日の診療日を奨めています。
これは労働基準法で定められている労働時間がベースです。
今は慢性的な人手不足で、どの業種も人が足りません。歯科も御多分にもれず、募集をかけても人が集まらない。どの医院も少しでもいい人材を集めようと、労働条件をよくするようになりました。
診療は夜19時に終了。休みは木曜日と日曜日、そして祝日も。有給休暇も積極的に取らせる。
求人募集にそうした休みの多い医院が増えてきた。歯科医院の求職者も好条件の医院から面接の申し込みをする。
そんな中、新規開業の医院も条件が悪いと人が集まらない。
また、従来は10時から20時まで診療の医院も多かったのですが、最近は9時から19時の医院が増えました。
スタッフの帰る時間を早くするためですが、お年寄りの人口が増えたこともあります。年配の方は早くから起きているので、朝9時の予約でも問題ありません。地方だと8時からの医院もあるほど。
夜の患者さんは仕事帰りが多く、仕事の都合で遅刻やキャンセルも多い。それより午前中の患者さんの方が時間通りに来るので、午前の時間を伸ばした方が円滑に進みやすい。
診療時間はスタッフの雇用や患者さんの集客にも影響するので、これから開業する方は、こうした事情を考えて診療時間を決めていきましょう。
パートのスタッフも入れてもっと長く診療してもいいのですが、シフトの調整が大変になります。
森川先生の話がもっと気になったら…
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