このコーナーは歯科開業に強い税理士の森川敏行 先生にご協力いただき、歯科開業に関してのコラムを連載しております。
歯科医院のスタッフには、ある程度の年齢を重ねた経験豊富なスタッフから、経験の浅い若手のスタッフがいると思います。
年齢によって、考え方や仕事への取り組み方も違い、若手のスタッフへの対応に困られたという先生のお声がありました。
まずは、若手スタッフとどのような向き合い方をすべきなのかを考えてみましょう。
では、今月のお話「若手のスタッフとの向き合い方」をお楽しみください。
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ある先生に、こんな質問を受けました。
「無断欠勤やすぐ辞めてしまうことが多いように思う『若手のスタッフ』とはどう向き合ったらいいですか?」
ご質問の先生は、歯科医院を経営されてある程度の年数が経っていると思います。
今の若者は、ちょっと叱るとすぐ辞める。喰らいついて学ぶ姿勢がない。どうやったら真面目に働くようになるか。そんなところでしょうか。
ここ数年は超売り手市場で、求人募集をしても思うように集まりません。そのため基準を下げて採用します。
若いスタッフが採用できないと、年齢も上げて採用する。年齢が広がれば考え方もバラバラになる。
こうした問題は、時代の流れだと割り切って受け入れる。年齢が違えば、仕事の考え方が違うのは当然。むしろ同じ姿勢の方がおかしい。
高度成長期のように、みんなが同じ向きになることはありません。向き合う姿勢が違ってもいいから、仕事を協力してやりましょう、くらいのスタンスです。
今の若者は仕事に困ることはありません。歯科衛生士・歯科助手に限らずどこでも採用されます。
むしろスタッフが歯科医院を選んで働く時代です。数多くある医院から自分が働きたいところを選んでいます。
そんな状態で働いているスタッフにとって、嫌なことがあれば辞めるのは当然のこと。無理に我慢しなくても、求人は沢山あります。逆の立場なら無理しないで辞めるのではないでしょうか。
1つ普遍的なことがあります。
私が就職したときは自分の世代を「新人類」と呼ばれていました。新しいタイプという意味ですが、上司から新入社員に対して「まったく今の新人類は・・・」と揶揄される言い方も多かった。
変わらないのはいつの時代でも「今の若者は・・・」ということ。若者に対してマウンティングをしたくなるのは、年配者の本能のようなもの。
気持ちはよくわかりますが、仕事ではそんな態度を出してはいけません。若者の気持ちや立場を理解して働いてもらいます。ダメなところではなく若者の優れたところをみるようにします。
今の若者はスマホやパソコンに対する抵抗はありません。まさにデジタルネイティブ世代。
面接でも「パソコン使えますか」なんて聞かなくなりました。使えて当然で、うちの事務所でも私のキーボード入力が一番遅い。若者には勝てません。優秀なところは沢山あります。
若い世代のダメなところが、目につくかもしれません。そうではなく、彼らの優秀な点を探しましょう。
そして、その優秀な点がさらに伸びるようにサポートし、医院で活躍してもらう。
若い世代の考え方を理解して、新しい世代に対応することが、経営者には求められます。
森川先生の話がもっと気になったら…
前回は、「オープニングスタッフ」をお届けしました。
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