このコーナーは歯科開業に強い税理士の森川敏行 先生にご協力いただき、歯科開業に関してのコラムを連載しております。
歯科医院を開業する上で、新規スタッフを迎える準備が必要になります。
新たに入ってくるスタッフがどういう思いで臨んでくるのか、お互いの信頼関係を築いていくためにも、ポイントを押さえておきましょう。
では、今月のお話「オープニングスタッフ」をお楽しみください。
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「今月はいいことがありました」顧問先の先生が嬉しそうに話した。
2か月前にスタッフが辞めた。結婚が決まってご主人の勤務地に引っ越すことに。
今の医院に通うには1時間半かかるので、続けるかどうかすごく悩んだそうだ。
とても明るいスタッフで院長との関係も良かったので、スタッフも苦渋の決断で院長に伝えた。
院長もとても残念だったが、めでたい話でもあったので、快く見送ることにした。
そのスタッフが再び来てくれると話してくれた。
僕は思わず「どうして戻って来るのですか?」と聞いた。
スタッフは新しい医院を探しているときに「オープニングスタッフ募集」のキャッチコピーに魅かれて面接にいったそうだ。新しい医院で新生活を出発するにはいいかなと。
ところが勤め始めると医院がとても古い。実は居抜きの医院で、看板や壁紙だけ最低限のリニューアルしかしていない。医院も全体的に覇気のない雰囲気だった。
気合を入れて新生活に臨んだスタッフは、がっかりしたそうだ。面接も喫茶店で居抜き物件の話は一切なかった。
それだけではないのでしょうが、その院長に不信感が芽生えて、信頼関係も築けなかった。彼女もこれなら辞めなきゃよかったと後悔した。
確かに新規オープンというのであれば、新しい医院でないといけないし、居抜きでも全面リニューアルしたほうがいい。
スタッフもきれいな医院をイメージするので、期待値が高い分、古いと裏切られた気分になる。居抜き開業を考えている人は、そうした心理も考えて、スタッフにきちんと説明して開業に望んだ方がいい。
ちなみに私は居抜き反対派です(笑)
森川先生の話がもっと気になったら…
前回は、「いつ開業するかを決める」をお届けしました。
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