このコーナーは歯科開業に強い税理士の森川敏行 先生にご協力いただき、歯科開業に関してのコラムを連載しております。
前回は、「診療時間をどうするか」をお届けしました。
◆見逃した方は、こちらからご覧いただけます
では、今月のお話「いつ開業するかを決める」をお楽しみください。
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開業の相談で「いつ開業する予定ですか」という問いかけをすることがある。
「あと何年かしたら開業したいと思っています」といわれることや、「いつかは開業したいと思っていますが、具体的にはまだ・・・」という返事も。
私は何年後かではなく「2年後の3月に開業する」と、具体的に期日を決める方がいいと話しています。
「いつかは開業」という意識だと、漫然と過ごす期間が長くなる。
それより2年後に開業すると決めて、それに向かってやるべきことを考える。具体的に期日を決めると、仕事の取組み方も変わる。2年後に開業するなら、診療を教えてもらえるのもあと2年。今のうちに覚えないといけない。そうした意識が持てる。
診療だけではありません、保険診療の点数の取り方もバラツキがある。勤務医の時は気にしなくても、独立すると収入に大きな差ができる。今のうちに、何をしたら何点取れるかをしっかり学ぶ必要があります。開業してからは誰も教えてくれません。
他にも患者さんやスタッフに対する接し方。ホームページや広告の出し方など、勤務している医院は、ありとあらゆるものが、これから開業する人にとってはノウハウです。
給料のために働かされていると捉えるか、給料をもらいながら開業の知識を教えてもらっていると考えるのか、同じ状態でも大きな違いがある。
将来の目標に期日を入れることで、それまで漫然と使っていた時間が有限なのだと自覚して、その期日までにすべきことを考えるのが大切。
この期日も5年先などと長くなると、ぼやけてしまう。1年後、2年後と先の見える期日にしておく。
これから開業を考えている人は、はっきり「いつ開業するか」と期日をいれて働いてみてはどうでしょう。
森川先生の話がもっと気になったら…
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